平成23年「先輩の授業を受けよう!」

 「先輩の授業をうけよう!」は各方面で活躍する卒業生が行う授業を通して在校生が将来の夢や進路を見つめる機会にしようとするもので、NHKの「課外授業ようこそ先輩」に先駆けて平成8年(1996年)に始められました。当初は母校の創立50周年記念事業の一つとして開講しましたが、現在では学校・PTA・皐城会の共同事業として行なわれています。

 本年は9月10日(土)に開催されました。

 

「先輩の授業を受けよう!」講座一覧
講座 講師 紹介 テーマ
1 加藤恵美子 元音楽教師 還暦からの海外語学ステイ

~3回目 移民発祥の地「ボストン」の体験と失敗談~

2 池田多喜子 読み聞かせボランティア 絵本の読み聞かせ

〜心をたがやしてくれる楽しい世界〜

小出美智子
3 高津和彦 スピーチトレーナー 越えろ「売り込み007」!

―考えて話さなきゃできないぞ―

4 小林 修 大阪市立工業研究所

微生物制御研究室長

微生物とよい「お付き合い」をしていますか?
5 丹羽伸也 岐阜県精神保健福祉センター所長 災害時のメンタルヘルス
6 玉川俊哉 玉川情流工房 インターネット広告をつくってみよう!
7 味香夏夫 GENUSION

デバイス技術部長

IT社会を支える半導体技術への誘い

~コンピュータ、LSIの中身ってどうなっているの?~

8 戸田省吾 大津市民病院

呼吸器外科部長

タバコを吸ったらいけないの?

—肺がん手術の裏話—

9 若林常夫 阪急電鉄

常務取締役

阪急電鉄

~走り続けた101年の軌跡~

10 伊津野和行 立命館大学

理工学部教授

自然災害について考えよう
11 美濃部五三男 獣医師

動物病院院長

人と動物の絆(HAB)を知っていますか?
犬の言葉を知ろう
12 岸本正文 中河内救命救急センター副所長 救急医ってどんな仕事?
13 前田 憲 ドラム奏者 ノリのいいリズムを、科学する

リズム感は、持って生まれたものではない!

14 久田哲也 防衛医科大学校助教 臨床医から基礎医学研究者まで

(ベッドサイドから実験ベンチまで)

15 関本博充 潜水艦

副長兼航海長

「ジエイタイ」って、なに?

~東日本大震災でクローズアップされた組織~

16 月田有香 女優
心理カウンセラー

会社経営

「ドラマ」の授業を受けてみよう!

~インプロ(即興劇)を通して、「YES AND」の心=ポジティブコミュニケーションを知る~

スペースの都合上、紹介およびテーマは一部省略いたしました。

講師のみなさんと

sempai_2011

 


参加された方から

 

第1講座 加藤恵美子さん

昨年に続き~「還暦から9回の海外ステイの体験と失敗談」~其の2のテーマは「語り尽くせぬ移民発祥の地、ボストン」&「米国の心臓部、WDC」です。米国では「女性の年齢、政治、宗教、に付いて話す時はビック・ユーモアーで!」と言わていますので、パワーポイント=PC紙芝居を音声付きアニメ風の作品を作成して授業を行いました。

私は千葉県在住で遠方の為、担当先生にTV機器の使用サポートを得まして、動画を画面100%に映し出せて、安心して解説を致しました。
後輩達が目を輝かせてアニメ風画面を鑑賞している姿に、若い息吹を感じました。
作品を如何に表現すべきか? と壁にぶち当たった時、NHK政治記者だった天国の3期生、実兄の小浜維人と何度も交信しながら、8ヶ月の膨大な時間と根気を費やした作品を終えた時、参加者全員の温かな長い拍手の音に感無量で思わず涙ぐみました。

次回は3D映像でしょうか?
何かと協力して下さった皐城会顧問の山内先生、母校の先生方、皆様に感謝いたします。有り難とう御座いました。

4期生 加藤(小浜)恵美子

第2講座 池田多喜子様、小出美智子さん

授業テーマ:「絵本の読みきかせ」 ー心をたがやしてくれる楽しい世界ー

「先輩の授業を受けよう」は2009年に引き続き2回目でしたが、やはり、砂地に水が吸い込まれるように読みきかせを聞いていただきました。今回は、生徒の皆さんだけでなく、保護者、皐城会会員、それに小学生も数人おられて、よりお話会らしく、和やかな雰囲気で出来たと思います。

絵本はもとより、詩やことばあそびの楽しさ、きれいな大阪弁の楽しさ、そして「生きる」というテーマを感じてもらえたら・・・
という願いが込められていました。池田多喜子さんは戦前の大阪生まれ大阪育ちで、きれいな大阪弁が使える貴重な読み手です。掛け合いで読む詩も、池田さんと二人だと不思議にうまくいきます。

授業を終えてからの、附中の先生方や、保護者の皆様とのお話も有意義でありがたいものでした。今回も貴重な経験をさせていただきました。明日からの活動の大きな力をいただきました。

ありがとうございました。

おはなしひろば “ぐりとぐら”  小出美智子

第3講座 高津和彦さん

越えろ「売り込み007!」-考えて話さなきゃ出来ないぞ-を担当しました。

一昨年、同級生の田中龍三先生から紹介されたのがきっかけで教えましたが、今年も「この頃附中生は考えて話すことが苦手になってきている」ということで、再度教鞭を取りました。

まずアナウンス手法による発声。次に滑舌、躍動する表現法を教え、最後に即興の「お題」に沿って考えを即座に膨らます手法を指導しました。

さすが附中生、いや、この科目に応募した生徒だけあって、飲み込みが早くやる気も十分。ふだん僕が教える大人よりめざましい上達でした。これだけ出来る生徒達だからもっともっと大きな課題、枠組みを大人として与えられないかと思いました。そして僕の理想「日本人を世界のベストスピーカー に!」の先鞭を切ってほしいと考えた1日でした。すばらしい機会を与えていただき本当に感謝しています。


第5講座 丹羽伸也さん

以前から皐城会のレターを見るたびに、山内先生はじめ多くのスタッフに支えられてこそ出来る有意義な取り組みであると卒業生の一人として母校の取り組みを誇りに思っておりましたところ、講演の依頼を受け、喜んで参加させていただくこととなりました。

お話をさせていただいて特に印象深かったのは、後輩諸君の曇りのない目です。中学という一番影響を受けやすい時期に、生きてゆくうえで彼らが将来どのようなものを必要とするかを予想しながら、先輩として今まで取り組んできた仕事のエッセンスを伝えるという作業は簡単なものではないことをあらためて認識し、私にとっても大変貴重な経験となりました。

岐阜県精神保健福祉センター 丹羽伸也

第6講座 玉川俊哉さん

インターネットと広告とマーケティングを少々、お話させていただきました。どれも、高校を卒業するまで勉強することがあまり無いことだと思います。

特に、インターネットは、単に恐ろしいことが起こる所、簡単に物事がわかったような気になって、勉強にはあまり役立たないところ、といった負の側面が多く聞かされていると思います。

私は、インターネットは、現実の自分の生活と同じように、附属中学の生徒らしく振舞えれば、楽しくもあり、役立つ場所であるということを、伝えたかったのですが、うまくいったでしょうか?

授業に使ったプレゼンシートは、下で公開します。

http://www.slideshare.net/slidetama/ss-9199279


第7講座 味香夏夫さん

今回の講義のお話を頂き、卒業以来40年振りに母校を訪れることが出来ました。
良い事なのか、悪いことなのか判りませんが、我々が在籍していた頃の建物が少なからず残っていて、大変懐かしいひとときを過ごさせて頂きました。

授業のほうは、「理工系のお話が少ないので是非に」とお誘い頂き、専門である半導体のお話をパソコンや携帯電話、その他色々なトピックスを絡めてお聞かせしようと意気込んで準備をしてきたのですが、中学校で半導体について習っている前提で考えていたために、半導体についての知識の無い生徒の皆さんにわかりやすく説明する時間が全く足りず、はなはだ中途半端な内容となってしまいました。受講してくださった生徒の皆さんには大変申し訳ないことをしました。

もしまた機会がありましたら、半導体の知識がない方に向けてもっと解りやすく、やさしく
お話をさせて頂こうと思っております。私の授業で理系嫌いにならないでくださいね。


第8講座 戸田省吾さん

<タバコを吸ってはいけないの? ー肺がん手術のうら話ー>というタイトルで授業をさせていただきました。
今回が3回目でしたが、いつも生徒が熱心に聞いてくれて、やりがいがあります。特に、手術のうら話をいろいろしたときにはみんな目を輝かせて聞いてくれました。手術で使う器械や人工血管などを実際手に持ってもらい、興味深く感じてくれていたと思います。

いつもながら、先生方はもちろんのこと、PTAの方達の手際よく暖かいおもてなしに感心させられましたし、何より生徒達が礼儀正しく明るいことが嬉しく、さすが附中と誇らしく思いました。


第9講座 若林常夫さん

私が1年C組のとき、担任で地理を担当されていた中井稔先生が、授業そっちのけで常に阪急の話をされていたことを懐かしく思い出します。今私が阪急で働いているのもそれがひとつのきっかけになっているかも。今回それを真似ようと思いましたが、さてさて? 先生の偉大さを今更ながらに実感しているところです。

附中生の皆さん、人の出会いを大切に、志大きく、自らの価値観を語れる、社会に役立つ人間を目指して頑張ってください。


第10講座 伊津野和行さん

昨年に引き続き担当させてもらいました.池田駅周辺はまったくわからないほど変わってしまいましたが,校内は昔の面影があちこちに.防災工学に関する話をしましたが,大きな震災のあとで,生徒も身近なテーマと思ってくれたようです.どれだけ役だっているのかわかりませんが,少しでも後輩たちの刺激になればと思う次第です.特に3年生はしっかりしていて,頼もしかったですね.



第13講座 前田憲さん

皆さんのリズム感の良さに驚きました。流石は附中生ですね。勘所を押さえていったら、個人の演奏も、アンサンブルも、見違えるほどきれいな形になります。今回は、音程やハーモニーは置いといて、リズムをグルーブさせることに専念しましたが、かなりの成果があったと思います。

今後皆さんは、高い社会的地位につき、責任重大な仕事を任されることになるでしょう。
または、そんな人の奥さんになる可能性が大変高いと思われます。
勉強とおなじくらい、スポーツや芸術に精通し、両立してこそ、真のエリートと思います。
感性を豊かにして、実り多い人生を歩んで下さい。

PS ブログも是非!http://ameblo.jp/beatsup

「イクメン?兼業主夫?しかもミュージシャン?!」


第14講座 久田哲也さん

今回は貴重な授業の機会を頂きましてありがとうございました。25年ぶりの附中は、校舎、生徒さんの制服・雰囲気が在学当時とさほど変わらず、懐かしく感激致しました。私は、今回の講師で3番目に若かった!?ので、現在の仕事の話に加えて、できるだけ学生時の視線に戻って話そうと思い、過去の自分の勉強での苦労話、失敗談を入れてお話をしてみました。

聞いてくださった生徒さんお1人お1人の何かのお役に立つことができれば幸いです。


第15講座 関本博充さん

私は地方で勤務しておりますが、出張する先々で中学校時代の同級生と会っていることを職場で話すと、同僚は一様に驚きます。世間では珍しい会合なのかもしれません。しかし。私にとっては多種多様な意見や助言を得られる貴重な場であり、これは様々な個性を持つ先生方や同級生が集まった附中において時間を共有できた結果であると考えています。

このたび、母校で後輩に話をするにあたって、附中での時間は将来にわたって貴重だということを伝えたいと考えました。実際に後輩に接して、予想以上に、目的や目標を持って学んでいることを実感しました。私が経験したのは長い附中の歴史の中でもほんの一部ですが、諸先輩方が築いてこられた附中の精神は、先生方の教育と生徒の力でより強固なものになっていました。これは、生徒に代々受け継がれてきたものと、諸先輩方が講師として母校で後輩に話されてきた賜物と感じております。

また、この「先輩の授業を受けよう!」は、私にとっても同じく講師として母校に帰ってこられた諸先輩方にお話を伺う貴重な時間となりました。今後も継続され、多くの方が母校で先輩及び後輩に接する機会となることを期待します。

最後になりましたが、この貴重な時間を賜ることができましたのは、皐城会顧問の山内啓子先生をはじめ多くの先生方、PTA及び皐城会の諸役員の方々のご尽力あってのことと存じます。心より感謝申し上げます。


第16講座 月田有香さん

昨年に引き続き、「ドラマの授業を受けてみよう!」ということで、インプロ(即興劇)を使った授業をさせていただきました。
一番驚いたことは、参加してくださった皆さんが、全員とっても元気な女子生徒さん達だった事です。そして、彼女たちの表現力・発想力・コミュニケーション能力が本当に豊かで、「創造性」が泉のように湧き出てゆく過程でした。
「創造性」は大人になるにつれてだんだんと乏しくなってゆくのですが、附中の皆さんは、なんて豊かな可能性を持っていらっしゃる事かと、心から嬉しくなりました。
素敵な皆さんと一緒にインプロをする機会をいただけたこと、心より感謝しています。

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